まつげエクステ技術者養成基礎講座8.0
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トラブルを起こさないためのポイントを整理湿度が70%以上の環境ではグルーの硬化は速くなりますが、グルーの理想的な硬化と異なり持続性や強度が通常と比較して弱くなりますので注意が必要です。また、結露が発生しやすくなり、カビやダニの発生にも結び付きやすくなるため、衛生的側面からみても湿度が高すぎる状態は避けてください。逆に、湿度があまりにも低い状態では硬化に必要な水分量が少ないために、硬化速度が遅くなります。グルーは、施術環境におけるpHの関与(アミン・アルカリ等)で反応性が変わります。ヘアカラーやパーマ剤に含まれるアミン系物質により、施術環境のアミン・アルカリ濃度が上がれば上がるほどグルーの増粘が早まり、装着が困難となる場合があります。十分な換気など空調管理を前提とし、理想的な施術環境とするための対応例は以下の通りです。一般的なグルーでは装着が困難な施術空間でまつげエクステ施術を行う必要がある際の選択肢として、ヘアサロン専用グルーが開発されました。それぞれのサロンにおける施術環境に合わせて最も理想的なグルーを選択する必要があります。・使用するグルーに記載されている使用期限を把握し、順守する。・夏や冬など温度・湿度の高低差が激しい時期は、特に室内の温度維持に注意する。・保管方法など、グルーの取扱いには管理が必要なため、管理者を設けるなど責任の所在を明確にしておく。・使用するグルーには「購入日・開封日・管理者の名前」を記載しておく。・グルーの劣化は持続力低下や硬化速度の異常などの一番の原因となるため、頻繁に使用する場合は30日程度で新しい物に交換するのが望ましい。※グルーの劣化とは、グルーの「品質や性能が開封前より低下している状態」のことを意味します。13室内温度は、概ね25~28℃が理想的です。許容範囲は、18~28℃としています。室内湿度は、概ね55%前後が理想的です。許容範囲は、湿度40~70%としています。・ヘアカラーやパーマ剤を用いたヘアメニューの施術による施術空間のアミン・アルカリ濃度がまつげエクステ施術に影響を与えないよう、同時施術を行わない。・ヘアカラーやパーマ剤を用いたヘアメニューの施術による施術空間のアミン・アルカリ濃度がまつげエクステ施術に影響を与えないよう、別空間で施術を行う。・洗髪台(チェア)の排水口から多量のアンモニアガスが発生しやすいと考えられるため、まつげエクステ施術用としての洗髪台(チェア)の兼用は控え、専用チェアを使用する。まつげエクステ施術時の理想的な室内温度まつげエクステ施術時の理想的な室内湿度まつげエクステ施術時の理想的な施術環境Key Points

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