まつげエクステ技術者養成基礎講座 Ver.6.1
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ています。        症状と治療角膜炎は、いわゆる「黒目」に炎症がおこる病気の総称で、まつげエクステのトラブルとして事例が報告されあるサロンで起きたクレーム -まつげエクステを装着してから2週間後-「装着していた人工毛が取れ、目にグルーのついた人工毛が入ってしまったが気づかずに擦った。その後、目にコロコロとした異物感があったが放置しておいた。時間が経つと瞬きする度に痛みが出てくるようになった。」これは、人工毛を洗い流さずに目を擦ったことで角膜に傷がつき角膜炎が生じたという事例です。角膜とは一般的に言う「黒目」にあたり、眼球の最も前面にある膜です。一眼レフカメラにおけるレンズの役割を果たし、光をよく通すために透明な組織になっています。組織は大きく分けて外側から、上(外)皮・ボーマン膜・実質・デスメ膜・内皮の5つの層で構成されています。角膜炎とは、角膜に炎症ができる病気の総称で、様々なものがあります。原因は、微生物による感染、外傷、異物の侵入、化学薬品、コンタクトレンズの不適切な取り扱い、紫外線、免疫疾患などがあり、中には原因不明なものもあります。角膜炎の中で注意が必要なのが、角膜が微生物に感染して起こる角膜感染症です。角膜感染症は、細菌、真菌(かび)、ウイルスなどの微生物が角膜に侵入して炎症を起こす病気です。角膜の表面は、空気中の異物をブロックする上皮によって微生物が簡単に侵入できないようになっていますが、上皮に傷ができると細菌や真菌(かび)などに感染しやすくなり、炎症がおこります。このような角膜感染症を「細菌性(真菌性)角膜炎」と呼びます。細菌性角膜炎は、角膜に傷がつきそこから細菌が侵入して炎症を引き起こす病気です。角膜に異物が入る、突き目などによる外傷、コンタクトレンズの装用、ドライアイなどによる角結膜疾患などが主な原因です。症状が進行すると角膜の実質にまで病気が及び、角膜の透明性が失われる「角膜潰瘍(かいよう)」を起こすことがあります。軽い症状であれば異物感、重症であれば目の痛みを覚え、その他には視力低下や白目の充血、涙・目ヤニの多さなどを覚えます。重症になれば角膜の一部が白く濁り、肉眼で確認できることもあります。原因となる主な細菌は、肺炎球菌、ぶどう球菌、緑膿菌などです。治療には、初期のものなら抗菌薬の点眼、重症の場合は点滴を行います。69角膜について角膜炎の原因角膜感染症角膜炎

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