【施術者必見】マツエクが長持ちする人・しない人の違いとは?原因と対策を徹底解説
2025年12月15日

同じように丁寧に施術しているのに、お客様によってマツエクの持ちが全然違う。
施術者として日々お客様と向き合う中で、そんな疑問を抱いたことはありませんか?
マツエクの持ちは、単に施術の良し悪しだけでなく、お客様のまつ毛の状態や日々の習慣、そして季節や環境まで、実に多様な要因によって左右されます。
この記事では、マツエクの持ちが良いお客様と悪いお客様の具体的な特徴を明確にし、それぞれの要因と対策を徹底解説します。
目次
あなたの目の前のお客様はどっち?「持ちが良い人」と「持ちが悪い人」の決定的な違い
マツエクの「持ちが良い人」の特徴
持ちが良いお客様は、無意識のうちにマツエクにとって好ましい環境を整えていることが多いです。
まつ毛が健康で丈夫(かつ適度な柔軟性がある)
- 一本一本のまつ毛にハリやコシがあり、太さが均一。
- ビューラーやパーマ、頻繁な摩擦などで傷んでおらず、キューティクルが整っているため、グルーがしっかりと定着しやすい。
- 適度な柔軟性も持ち合わせているため、エクステと馴染みやすく、跳ね返りによる浮きが発生しにくい傾向。

毛周期が安定している
成長期のまつ毛が多く、抜け落ちるサイクルが比較的ゆっくり。
(エクステが地まつ毛と一緒に抜け落ちるまでの期間が長くなります。)

適切なアフターケアを実践している
- マツエク専用クレンジングを使い、優しく丁寧に洗顔している。
- 洗顔後はタオルでゴシゴシ拭かず、優しく水分を拭き取っている。
- まつ毛に負担をかけないよう、目を擦る癖がない。
- 就寝時は仰向けで寝るなど、枕との摩擦を避ける工夫をしている。
- 地まつ毛の健康維持のためにまつ毛美容液を定期的に使用している。

無意識にまつ毛に触れない
普段から手で目元を触ったり、いじったりする癖がない。

マツエクの「持ちが悪い人」の特徴
一方、持ちが悪いと悩むお客様には、以下のような特徴が見られることがあります。
まつ毛が弱っている・傷んでいる、または太すぎて硬い
- 細くて柔らかい軟毛や、頻繁なビューラー、クレンジング時の強い摩擦などでキューティクルが剥がれて傷んだまつ毛が多い。
(エクステの重みに耐えきれなかったり、接着面が不安定だったりして、取れやすくなります。) - まつ毛が乾燥している、または油分が多い(脂性肌、アイメイクの残りなど)と、グルーの定着を妨げる原因に。
- 地まつ毛が太く、ハリがありすぎる場合、エクステを弾き返そうとする「跳ね返り」が起こり、接着面が浮き上がったり、エクステが剥がれたりして持ちが悪くなることがある。


毛周期が不安定または早い
ストレスや体調、季節の変わり目などで毛周期が乱れ、成長期以外のまつ毛に装着してしまい、すぐに抜け落ちてしまうことがある。

不適切なアフターケアや生活習慣
- オイル成分が多く含まれた化粧品を使用している。
- 洗顔時に目元をゴシゴシ強く擦る癖がある。
- 入浴や洗顔後、まつ毛を濡れたまま放置している。
- うつ伏せで寝る習慣があり、枕とまつ毛が強く摩擦している。
- 無意識に目を擦ったり、まつ毛をいじったりする癖がある。
- マツエク対応でないビューラーやマスカラを使用している。

サロンでの指導を実践できていない
アフターケアの重要性を理解しているものの、面倒に感じて実践できていない。
なぜこんなに差が出る?マツエクの持ちを左右する多角的な要因
持ちが良い人と悪い人の特徴が分かったところで、それぞれの背景にある具体的な要因を掘り下げていきましょう。
マツエクの持ちは、実に多くの要素が複雑に絡み合って決まります。
お客様自身の「まつ毛」の状態(土台の健康状態と性質)

- 毛周期
まつ毛には成長期・退行期・休止期という生え変わりのサイクルがあります。
休止期に入った毛や、健康でない毛に装着すると早く抜け落ちます。
- 毛質・太さ・健康状態:
軟毛や細毛、傷んだまつ毛は、グルーの定着が悪かったり、エクステの重みに耐えきれず抜け落ちやすかったりします。
地まつ毛の油分量もグルーの定着に影響します。
- 地まつ毛の「跳ね返り」
地まつ毛が太く、ハリやコシが非常に強い場合、エクステを装着しようとすると、地まつ毛が元の形状に戻ろうとしてエクステを弾き返してしまうことがあります。
この影響により、接着面がうまく密着せず、グルーの定着が不完全になることで、持続性に影響が出ることがあります。
(これは、まつ毛が健康だからこそ起こる、ある意味“嬉しい悩み”とも言える現象です。)
- 生え方・癖
下がりまつ毛や、バラつきのある生え方をしているまつ毛は、エクステの接着面積が確保しにくく、持ちが悪くなることがあります。
お客様の「生活習慣」と「アフターケア」(日々の習慣)

- クレンジング・洗顔方法
オイル成分はグルーを劣化させ、目元を強く擦ると物理的にエクステが取れます。
化粧品や皮脂の残留も持ちを悪くします。
- 睡眠時の体勢
うつ伏せ寝は、枕とエクステの摩擦で大きな負担をかけます。
- 目を触る癖
無意識に目を擦ったり、触ったりする癖は、エクステが取れる直接的な原因になります。
- 入浴・洗顔後の濡れた状態
グルーは水に弱く、濡れたまま放置すると結合力が弱まり、劣化を早めます。
- ビューラーやマスカラ
マツエクの上からビューラーを使用したり、マツエク対応でないマスカラを使用したりすると、エクステが折れたり取れたりする原因になります。
「施術」におけるの技術と配慮

- グルーの選定と量
施術環境および技術に見合ったグルーを選定し、適量を使用することが、持続性と安全性の確保において重要です。
- 前処理の徹底
地まつ毛の油分や汚れを完璧に除去できているか。
前処理が不十分だと、グルーの定着が悪くなります。
- 装着技術
エクステと地まつ毛の接着面積、接着角度、毛根からの適切な距離(1~2mm)が確保できているか。
地まつ毛に負担をかけない丁寧なツイーザーワークも不可欠です。
「跳ね返り」への対応: 太くハリのある自まつ毛への装着は特に技術が求められます。
グルーが硬化するまでの間、ツイーザーでしっかりと押さえて密着させるなど、工夫が必要です。
- エクステの選定
お客様の地まつ毛の太さや強度に合ったエクステを選ぶことで、負担を軽減し持ちを良くします。
- 湿度・温度管理
グルーの性能を最大限に引き出すため、施術室の湿度・温度管理は非常に重要です。
施術者としてできる!お客様の持ちを良くするための具体的な対応策
多岐にわたる要因を理解した上で、施術者がお客様の持ちを良くするためにできることはたくさんあります。
カウンセリングの強化と徹底した情報共有
持ちに関するお客様の疑問を解消し、適切なケアを促すための第一歩です。

- 丁寧なヒアリング
お客様の生活習慣、洗顔方法、まつ毛の状態を細かくヒアリングしましょう。
「持ちが悪い」と申告された場合は、どの部分から、どのような頻度で、何本くらい取れるのかを具体的に聞くことで、原因を特定しやすくなります。
- 毛周期の説明と持ちの個人差の理解促進
まつ毛の生え変わりがあることを丁寧に説明し、持ちには個人差があることを理解してもらいましょう。
- 適切なアフターケア指導の徹底
- 正しい洗顔方法: ゴシゴシ洗わず、優しく洗う方法を実演を交えて説明する。
- 入浴・洗顔後のドライケア: 濡れたまま放置せず、すぐに乾かす重要性を伝える。
- 正しいコーティング剤の使用方法: コーティング剤の効果と正しい塗布方法を指導する。
- お客様に合わせたアドバイス
目の触り癖がある方には「目元に触れない工夫」を、うつ伏せ寝の方には「仰向けで寝る工夫」など、お客様の状況に合わせた具体的なアドバイスを提供しましょう。
施術における技術の追求と最適化
日々の施術で意識すべき、プロフェッショナルとしての技術向上ポイントです。

- 前処理の徹底 専用のクレンジングや前処理剤で、まつ毛の油分・汚れをしっかり除去しましょう。
特に、毛根に近い部分や、毛と毛の間など、見落としがちな部分も丁寧に拭き取ります。
- 適切なグルーの選定と管理 グルーの使用期限・保管方法を厳守し、グルーが糸を引いたり、粘度が変わったりしていないか確認し、異常があればすぐに交換します。
- 装着技術の向上
- 十分な接着面積の確保: 地まつ毛にエクステがしっかり密着するよう、正確に装着しましょう。
- 最適な距離と角度: 毛根から1~2mm離し、地まつ毛に沿って自然な角度で装着します。
- 地まつ毛の状態を見極めた装着: 細い毛や弱い毛には、負担の少ない軽いエクステを選び、本数を調整するなど、まつ毛の健康状態を最優先します。
- 「跳ね返り」対策としての装着方法: グルーの硬化を待つ間、ツイーザーで軽く押さえて密着を促進する。
通常のグルーより少し粘度が高く、ゆっくりと硬化するタイプのグルーを試すことで、接着時間を確保し、密着力を高める。
地まつ毛の根元から少し間隔を開けることで、跳ね返りの力を軽減できる場合もあります。
- 乾燥の徹底
施術後は、グルーを完全に硬化させましょう。
商材選びへのこだわりとご提案
お客様のまつ毛に優しく、持ちを良くする商材を選びましょう。

- 高品質なグルー
信頼できるメーカーのグルーを選びましょう。
- まつ毛美容液の推奨
地まつ毛を健康に保つためのまつ毛美容液を提案し、適切な使用方法を指導しましょう。
サロン専売品や、お客様のまつ毛の状態に合わせた美容液を推奨すると良いでしょう。
- マツエク専用洗顔料・クレンジングの紹介
まつげエクステ専用クレンジングや洗顔料をおすすめし、正しいケアを促します。
お客様との信頼関係構築
持ちに関する悩みを安心して相談できる環境を作りましょう。
- オープンなコミュニケーション
お客様が「持ちが悪い」と感じたときに、すぐに相談できるような信頼関係を築きましょう。
- 次回予約時のチェック
次回ご来店時に、前回のマツエクの持ちについてヒアリングし、必要であればリペアの調整やアドバイスを行います。
- 施術後のフィードバック
「何か気になることはありませんか?」など、お客様からのフィードバックを積極的に求めましょう。
まとめ
マツエクの持ちは、施術者の技術力だけでなく、お客様のまつ毛の特性や日々の生活習慣、そして適切なアフターケアが複雑に絡み合って決まります。
「なぜあの人だけ持ちがいいの?」という疑問の答えは、まさにこの多角的な要因の中に隠されています。
そして、持ちが良いお客様は、無意識のうちにマツエクにとって好ましい環境を整えている、とも言えるでしょう。
一方で、健康的すぎる地まつ毛がゆえの「跳ね返り」など、お客様自身ではコントロールしにくい要因があることも、施術者として理解しておくべき点です。
施術者は、お客様のまつ毛の状態を的確に把握し、最適な施術を提供することに加え、お客様一人ひとりに合わせた丁寧なカウンセリングとアフターケア指導を行うことで、マツエクの持ちを最大限に高めることができます。
お客様との密なコミュニケーションを通じて信頼関係を築き、「持ちが良いマツエク」を「施術者とお客様の二人三脚」として捉えることで、より多くのお客様にマツエクのある生活を楽しんでいただけるはずです。
ぜひ本記事で紹介した内容を参考に、お客様の「持ち」の悩みを解決し、お客様満足度とリピート率向上につなげてください。