マツエクグルーの選び方|粘度・硬化速度・持続力の関係をメーカーが解説【2026年最新】
「粘度の高いグルーほど、長持ちする」
そう聞いたことはないでしょうか。あるいは、グルーを選ぶときに粘度(mPa・s)の数字を基準にしている方もいるかもしれません。
結論から言うと、これは正しくありません。粘度と持続力に、直接的な相関はないからです。
グルーをつくっている側として、この点はきちんとお伝えしておきたいと思っていました。粘度の数字だけで選んでしまうと、施術スタイルに合わない一本を選ぶことになりかねないからです。
この記事では、グルー選びで本当に見るべき軸を整理したうえで、松風の全8アイテムがそれぞれどこに当てはまるのかをお伝えします。
本記事の数値について
掲載するスペック数値は、松風が特許を保有する試験方法「まつげエクステンション用の接着強度試験方法」(特許第7208760号)および T型はく離接着強さ試験に基づく自社試験値です。
測定は、空間条件 25℃±2℃ × 相対湿度50±10%RH の環境下で実施しています。数値だけでなく、その数値をどう測ったかまで公開します。
目次
結論:グルー選びで見るべきは「粘度」ではなく「硬化速度 × 施術環境」
マツエクグルーを選ぶとき、粘度(mPa・s)の数字だけで判断するのは適切ではありません。粘度と持続力に直接的な相関はないからです。
実際に見るべき軸は、次の3つです。
- セットタイム:エクステが仮固定されるまでの秒数。施術スピードを決めます
- 完全硬化時間:施術後、洗顔可能になるまでの時間。お客様の帰宅後の行動を左右します
- 施術環境:アミン濃度(ヘアカラー・パーマ剤)、温度、湿度。同じグルーでも硬化の挙動が変わります
粘度は「持続力の指標」ではなく「操作性の指標」です。グルー玉の取れる量やテクスチャーの好みに関わる数値であり、エクステがどれだけ長く保つかとは別の話になります。
では、持続期間は何で決まるのか。松風のラインナップでは硬化方式によって決まります。光硬化型のLEDグルーが6〜8週間、通常のグルーが4週間前後。粘度の違いでは変わりません。
以下、それぞれ順を追って説明していきます。
「粘度が高いほど持続力が上がる」は正しくありません
粘度が表しているのは液体の粘り気であって、接着したあとの強度ではありません。両者は別の性質を測っている数値のため、粘度の数字から持続力を判断することはできません。
粘度(mPa・s)が表しているもの
粘度は液体の粘り気を表す数値で、単位はmPa・s(ミリパスカル秒)です。数値が高いほどとろみがあり、低いほどサラサラしています。
これはテクスチャーの指標であって、接着したあとの強度を表す数値ではありません。
身近な例で言えば、はちみつと水では、はちみつのほうが圧倒的に粘度が高い。けれど「はちみつのほうが強力な接着剤か」と言われれば、そうではありませんよね。粘り気と接着力は、そもそも別の性質を測っている数値です。
では、持続力は何で決まるのか
エクステの持続力を決めるのは、グルーの主成分であるシアノアクリレートがどう重合(硬化)するかと、まつげとエクステの接着面がどう形成されるかです。
松風では、これを施術者の体感ではなく、はく離強度として数値で測定しています。測定方法については、次の章で詳しくお伝えします。
松風のラインナップで見る、粘度と性能の実際
言葉で説明するより、実際の数字を並べたほうが早いと思います。松風の全8アイテムを、粘度の低い順に並べたものがこちらです。
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| 製品名 | 粘度 | セットタイム | 完全硬化時間 | 持続期間目安 |
|---|---|---|---|---|
| 111 超速乾 | 100mPa・s | 2〜3秒前後 | 45分 | 4週間前後 |
| 213 超速乾 | 150mPa・s | 1秒 | 30分 | 4週間前後 |
| LED 222 Clear | 150mPa・s | 2秒(LED照射時) | 2〜3秒(LED照射時) | 6〜8週間 |
| LED 223 Black | 150mPa・s | 2秒(LED照射時) | 2〜3秒(LED照射時) | 6〜8週間 |
| 084 速乾 | 250mPa・s | 2〜3秒前後 | 45分 | 4週間前後 |
| 037 ヘアサロン仕様 | 250mPa・s | 5秒前後 | 2時間 | 4週間前後 |
| 093 ヘアサロン仕様 | 250mPa・s | 5秒前後 | 2時間 | 4週間前後 |
| 057 操作性重視 | 375mPa・s | 4〜5秒前後 | 2時間 | 4週間前後 |
この表から、4つのことが読み取れます。
1. 粘度が高いほど高性能、という関係は成立していません
粘度150mPa・sの213は、粘度375mPa・sの057よりセットタイムが速く、完全硬化も早い。粘度は2.5倍の差がありますが、速度では逆の結果が出ています。
2. 持続期間で見ると、関係はむしろ逆転します
最も長く持続するのは、粘度150mPa・sの松風LED(6〜8週間)です。松風で最も粘度が高い057(375mPa・s)は4週間前後。粘度が低いほうが、1.5〜2倍長く持続しているという結果になっています。
3. 同じ粘度でも、性能はまったく異なります
粘度250mPa・sの製品は084・037・093の3つありますが、完全硬化時間は45分と2時間に分かれます。同じ粘度でも、設計が違えば性能はここまで変わります。
4. つまり、粘度の数字だけでは判断できません
そのグルーが速いのか、長く保つのか。粘度からは分からない、というのが実際のところです。
粘度を上げずに、接着力を上げた実例
もうひとつ、分かりやすい例があります。
松風LEDグルー(The Glue 222 / 223)は、粘度150mPa・sのまま、はく離強度を高めた製品です。粘度250mPa・sのThe Glue 084と比較して、接着強度で上回る結果を得ています。

松風LEDグルーとThe Glue 084で、エクステ10本の接着強度を測定し、中間値の6本を抜粋して比較したもの。単位はN(ニュートン)。特許第7208760号「まつげエクステンション用の接着強度試験方法」により測定。
粘度を上げずに接着力を上げられる。この事実が、粘度と持続力が別の性質であることを、最も端的に示していると思います。
もし粘度と接着力が比例するのであれば、粘度250mPa・sの084のほうが強いはずです。けれど実際の測定結果は、そうなっていません。持続期間目安も、LEDグルーが6〜8週間、084が4週間前後と差がついています。
このスペック数値は、どう測ったものか
グルーのスペックは、測定した環境によって変わります。同じ製品でも、室温や湿度が違えばセットタイムは変わる。だからこそ松風は、数値と一緒に測定条件を公開します。
接着強度の測定方法
松風は「まつげエクステンション用の接着強度試験方法」で特許を取得しています(特許第7208760号)。エクステとまつげの接着状態を、施術者の体感ではなく数値として評価するための試験方法です。
「装着した瞬間のガチッと感」「なんとなく持ちがいい」といった感覚は、施術者によって基準が違います。それを共通の数値で比較できるようにしたのが、この試験方法です。
測定環境
T型はく離接着強さ試験を、空間条件 25℃±2℃ × 相対湿度 50±10%RH の環境下で実施しています。
本記事に掲載しているセットタイム・完全硬化時間は、すべてこの条件下での測定値です。
この条件が意味すること
実際のサロンは、25℃・湿度50%とは限りません。
シアノアクリレート系のグルーは空気中の水分に反応して硬化するため、湿度が高ければ硬化は早まり、低ければ遅くなります。夏場と冬場で同じグルーの挙動が違う、と感じたことがある方は多いはずです。
だからこそ「どの条件で測ったか」が分からない数値は、自分のサロンに当てはめられません。
- 湿度が高めのサロンであれば、記載のセットタイムより速く固まる可能性があります
- 乾燥した環境であれば、記載より時間がかかることがあります
測定条件を知っておくことで、数値を自分の環境に読み替えられるようになります。
タイプ別・グルーの選び方
ここからは、施術スタイルやサロン環境ごとに、どういうスペックのグルーを選べばいいのかを整理します。
① 施術スピードを最優先するなら
こんな施術スタイルに
1日の施術人数が多く、装着テンポを落としたくない方。リピーターが多く、回転率が経営に直結するサロン。
選ぶべきスペック
セットタイム1〜2秒台。粘度は100〜150mPa・s前後の低〜中粘度タイプが扱いやすい傾向があります。
松風で選ぶなら
The Glue 213 超速乾(粘度150mPa・s/セットタイム1秒/完全硬化30分/持続期間目安4週間前後/5ml 2,255円・税別)。
副成分の硬化促進剤で速度を出しているのではなく、シアノアクリレート自体の設計と生成技術によって1秒を実現しています。

注意点
セットタイムが速いぶん、位置決めをしてから装着する習慣がないと修正が効きません。装着位置に迷いが出やすい方は、③の高粘度タイプのほうが扱いやすい場合があります。
② 完全硬化を最短にしたいなら
こんな施術スタイルに
仕事帰りの遅い時間に来店されるお客様が多いサロン。施術後すぐに洗顔・入浴されることを想定しておきたい方。
選ぶべきスペック
完全硬化時間が短いもの。一般的なグルーは45分〜2時間程度ですが、30分以下の製品もあります。
松風で選ぶなら
The Glue 213 超速乾(完全硬化30分/持続期間目安4週間前後/5ml 2,255円・税別)、または松風LED The Glue 223 Black・ 222 Clear(LED照射により2〜3秒で完全硬化/持続期間目安6〜8週間/5ml 4,400円・税別)。
LEDグルーは光硬化型のため、専用ライトを照射した時点で硬化が完了します。松風のラインナップでは持続期間目安も最も長く、6〜8週間です。

注意点
LEDグルーには専用のLEDライト(波長365〜460nm対応)が必要です。また光に反応する性質上、通常の蛍光灯や日光でもトレー上で硬化が進むことがあるため、使うたびにアルミ袋へ戻す運用が必要になります。
③ 操作性・グルー玉のコントロールを重視するなら
こんな施術スタイルに
サラサラしたグルーが苦手な方。グルー玉の量を細かく調整したい方。スタッフ教育やレッスンで使う場合。
選ぶべきスペック
粘度300mPa・s以上の高粘度タイプ。初期硬化がゆるやかなぶん、装着位置を調整する余裕があります。
松風で選ぶなら
The Glue 057 操作性重視タイプ(粘度375mPa・s/セットタイム4〜5秒前後/完全硬化2時間/持続期間目安4週間前後/5ml 2,255円・税別)。松風のラインナップで最も粘度が高い製品です。

注意点
完全硬化に2時間かかるため、施術後すぐに洗顔されるお客様には向きません。カウンセリングの際に、当日の洗顔を控えていただくようご案内が必要です。
④ ヘアサロン併設・ラッシュリフト併用の環境なら
こんな施術スタイルに
ヘアカラーやパーマの施術と同じ空間でマツエクを行うサロン。ラッシュリフトのメニューを頻繁に扱っているサロン。
こんな経験はないでしょうか。
- ヘアサロン内でグルーを使ったら、トレー上ですぐに膜が張ってしまい使えなかった
- エクステにつけたグルーが早く乾きすぎて、装着しづらかった
これは施術者の技術の問題ではなく、空間のアミン濃度が原因です。ヘアカラー剤やパーマ剤に含まれるアミン類は、シアノアクリレートの硬化を促進します。同じグルーを使っていても、環境によって硬化スピードが変わってしまうのです。
選ぶべきスペック
アミン濃度の高い環境に対応した設計のもの。通常のグルーとは別に、専用の製品を用意する必要があります。
松風で選ぶなら
アミン濃度に応じて2種類を用意しています。
- The Glue 037 ヘアサロン仕様(アミン濃度:高に対応/粘度250mPa・s/セットタイム通常5秒前後/持続期間目安4週間前後/5ml 2,255円・税別)
- The Glue 093 ヘアサロン仕様(アミン濃度:中に対応/粘度250mPa・s/037より速いセットタイム設定/持続期間目安4週間前後/5ml 2,255円・税別)
ラッシュリフトを頻繁に行うマツエクサロンでは、薬剤に反応してグルーの硬化が急速に促進され、粘性が出やすくなることがあります。その場合も093をおすすめしています。

注意点
ヘアカラー・パーマの施術を行っていない場合や、別フロアなど完全に異なる空間でマツエク施術を行う場合は、ヘアサロン内であっても084や111を選んでいただけます。環境を確認したうえでお選びください。
⑤ 安全性をお客様に説明したいなら
こんな施術スタイルに
「このグルーは安全なんですか」と聞かれる機会が多いサロン。デリケートなお客様が多く、根拠を持って説明したい方。
選ぶべきスペック
第三者機関による試験を実施している製品。成分が開示されている製品。
松風で選ぶなら
The Glue 084 速乾(粘度250mPa・s/セットタイム2〜3秒前後/完全硬化45分/持続期間目安4週間前後/5ml 2,255円・税別)。
The Glue 084は、国際的な生物学的安全性評価規格である ISO 10993 に準拠した試験(目刺激試験/細胞毒性試験/感作性試験)をクリアしています。
なお、ISO 10993に準拠した試験を実施しているのは The Glue 084 のみです。全製品に共通する取り組みとしては、以下があります。
- 全製品で成分表PDFを公開(商品ページからダウンロード可能)
- まつれん自主基準適合品(一般社団法人日本まつげエクステンションメーカー連合会)
- グルー製品保証書の発行
成分表をお客様にお渡しできる、という点は現場で意外に効きます。万が一アレルギー反応が出てしまった場合に、成分表を持って専門医を受診していただくことができるためです。

注意点
ISO 10993に準拠した試験をクリアしていることは、アレルギーが起きないことを保証するものではありません。初めてのお客様には、しっかりとしたカウンセリングや事前のパッチテストなどをお願いしています。
松風グルー 全8アイテム スペック比較表
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| 製品名 | 粘度 | セットタイム | 完全硬化 | 持続期間目安 | 価格(税別) | 特徴 | 向いている環境 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 111 超速乾 | 100mPa・s | 2〜3秒前後 | 45分 | 4週間前後 | 2,255円 | 松風で最も低粘度 | サラサラ系が好みの方 |
| 213 超速乾 | 150mPa・s | 1秒 | 30分 | 4週間前後 | 2,255円 | 生成技術で30分硬化 | スピード重視・遅い時間の来店が多い |
| LED 222 Clear | 150mPa・s | 2秒(照射時) | 2〜3秒(照射時) | 6〜8週間 | 4,400円 | 光硬化型・色を邪魔しない | カラーエクステ中心 |
| LED 223 Black | 150mPa・s | 2秒(照射時) | 2〜3秒(照射時) | 6〜8週間 | 4,400円 | 光硬化型・視認性重視 | 全般 |
| 084 速乾 | 250mPa・s | 2〜3秒前後 | 45分 | 4週間前後 | 2,255円 | ISO 10993準拠試験クリア | 安全性の説明を重視 |
| 037 ヘアサロン仕様 | 250mPa・s | 5秒前後 | 2時間 | 4週間前後 | 2,255円 | アミン濃度:高に対応 | ヘアサロン併設 |
| 093 ヘアサロン仕様 | 250mPa・s | 5秒前後 | 2時間 | 4週間前後 | 2,255円 | アミン濃度:中に対応 | ヘアサロン併設(037より速い) |
| 057 操作性重視 | 375mPa・s | 4〜5秒前後 | 2時間 | 4週間前後 | 2,255円 | 松風で最も高粘度 | 操作性重視・レッスン用 |
※セットタイム・完全硬化時間はいずれも、空間条件 25℃±2℃ × 相対湿度50±10%RH 下での測定値です(特許第7208760号「まつげエクステンション用の接着強度試験方法」による)。実際のサロン環境の温度・湿度により変動します。
※持続期間は目安です。施術環境やお客様のまつげの状態によって異なります。
※価格は容量5mlのものを記載しています(税別)。LEDグルー以外は10mlサイズもご用意しており、価格が異なります。最新の価格は各商品ページをご確認ください。
※全製品共通:施術可能人数の目安 約75名(1施術あたりグルー1滴で換算)/グルーの製造・充填を含む全工程を日本国内で実施
※全製品共通:成分表PDFのダウンロード可/まつれん自主基準適合品/グルー製品保証書つき
グルーの性能を落とさない保管方法
どれだけ設計された製品でも、保管が適切でなければ本来の性能は出ません。硬化速度も粘度も持続力も、保管状態によって変化します。
松風グルーの保管方法は以下のとおりです。
保管温度
未開封・開封後にかかわらず、冷蔵(推奨5〜10℃)で保管してください。
保管状態
グルーが入っていたアルミ袋に、付属の乾燥剤と一緒に入れ、密封・遮光した状態を保ちます。
使用前の手順
- 室温が25〜28℃程度に涼しくなっていることを確認します
- 施術開始の30分前〜1時間前に冷蔵庫から取り出し、アルミ袋に入れたまま常温に戻します(結露防止のため)
- グルーを取り出すたびに、ノズルとキャップに付着したグルー・汚れを拭き取り、キャップを確実に閉めます
- 1日の施術が終わったら冷蔵庫へ戻します
使用期限
- 未開封のまま:3ヶ月程度(未開封時の使用期限を外装アルミ袋および容器側面に表示しています)
- 商品到着後すぐに開封した場合:開封後30日以内
ボトル内に結露が入ると劣化の原因になります。冷蔵庫から出してすぐ開封するのではなく、常温に戻してから使う。この一手間が、グルーの性能を保つうえで意外に大きな差になります。
よくある質問
Q. おすすめのマツエクグルーはどれですか?
施術スタイルとサロン環境によって変わるため、すべての方に共通する一本はありません。松風のラインナップでは、次の5つが目安になります。
- 施術スピードを最優先するなら:The Glue 213(セットタイム1秒/5ml 2,255円・税別)
- 持続期間を重視するなら:松風LED The Glue 223 Black・222 Clear(持続期間目安6〜8週間/5ml 4,400円・税別)
- 完全硬化を最短にしたいなら:松風LED(LED照射で2〜3秒)、またはThe Glue 213(30分)
- 操作性・グルー玉の調整を重視するなら:The Glue 057(粘度375mPa・s/5ml 2,255円・税別)
- ヘアサロン併設・ラッシュリフト併用なら:The Glue 037(アミン濃度:高)/The Glue 093(アミン濃度:中)
- 安全性をお客様に説明したいなら:The Glue 084(ISO 10993準拠試験クリア/5ml 2,255円・税別)
迷った場合は、まず「今の環境で何に困っているか」から絞ってみてください。硬化が速すぎる・遅すぎるといった悩みはセットタイムで、持ちに関する悩みは硬化方式(LEDか通常か)で解決できることが多いです。
Q. 粘度が高いグルーほど、持続力が上がりますか?
いいえ。粘度と持続力に直接的な相関はありません。
粘度はテクスチャー(粘り気)を表す数値であり、接着強度を表すものではありません。実際、松風のラインナップで最も持続期間が長いのは粘度150mPa・sの松風LED(6〜8週間)で、最も粘度が高いThe Glue 057(375mPa・s)は4週間前後です。硬化速度で見ても、粘度150mPa・sのThe Glue 213が、粘度375mPa・sのThe Glue 057よりセットタイム・完全硬化時間ともに速い結果になっています。
粘度は「操作性の指標」として捉えてください。
Q. セットタイムと完全硬化時間の違いは何ですか?
セットタイムは、エクステが仮固定されるまでの秒数です。施術中のテンポを決めます。
完全硬化時間は、グルーが完全に硬化し、洗顔などが可能になるまでの時間です。お客様が施術後にいつから通常の生活に戻れるかを左右します。
この2つは連動しません。松風のThe Glue 111はセットタイム2〜3秒・完全硬化45分、The Glue 213はセットタイム1秒・完全硬化30分と、それぞれ独立した設計になっています。
Q. スペックの数値は、どんな条件で測っていますか?
空間条件 25℃±2℃ × 相対湿度50±10%RH の環境下で、T型はく離接着強さ試験により測定しています。試験方法は松風が特許を保有しています(特許第7208760号「まつげエクステンション用の接着強度試験方法」)。
シアノアクリレート系グルーは空気中の水分に反応して硬化するため、サロンの湿度が高ければ記載値より速く、低ければ遅くなる傾向があります。
Q. グルーの保管方法と使用期限を教えてください。
未開封・開封後を問わず、冷蔵(推奨5〜10℃)で保管してください。付属の乾燥剤とともにアルミ袋に入れ、密封・遮光した状態を保ちます。
使用期限は、未開封で3ヶ月程度、開封後は30日以内です。
使用前は、施術開始の30分前〜1時間前にアルミ袋ごと冷蔵庫から出し、常温に戻してからお使いください。結露がボトル内に入ると劣化の原因になります。
Q. ホルムアルデヒドやアレルギーへの対策はどうすればいいですか?
施術中の換気を徹底し、使用するグルーの量を必要最小限に抑えることが基本です。施術後のブロアーは硬化を促すだけでなく、揮発した成分を飛ばす効果もあります。
そのうえで、松風では以下の情報を提供しています。
- 全製品の成分表PDF:商品ページからダウンロードできます。万が一お客様にアレルギー反応が出た場合、成分表をお渡しして専門医の診察を受けていただくことができます
- ISO 10993に準拠した試験:The Glue 084では、目刺激試験・細胞毒性試験・感作性試験を実施しています
- まつれん自主基準適合品:業界の自主基準に適合していることを、カウンセリング時にご説明いただけます
Q. ヘアサロン内で施術する場合、注意点はありますか?
ヘアカラー剤やパーマ剤に含まれるアミン類は、シアノアクリレートの硬化を促進します。そのため通常のグルーを使うと、トレー上ですぐ膜が張る、エクステにつけたグルーが早く乾きすぎて装着しづらい、といった現象が起こります。
松風では、アミン濃度に応じて The Glue 037(濃度:高に対応)と The Glue 093(濃度:中に対応)を用意しています。
なお、ヘアカラー・パーマを行っていない場合や、別フロアなど完全に異なる空間で施術する場合は、ヘアサロン内であっても通常のグルーをお使いいただけます。
Q. ラッシュリフトと同じ空間で使うと、グルーの硬化が早まるのはなぜですか?
ラッシュリフトの薬剤にグルーが反応し、硬化が急速に促進されるためです。粘性が出やすくなり、扱いにくく感じることがあります。
ラッシュリフトのメニューを頻繁に扱っているサロンには、The Glue 093 ヘアサロン仕様をおすすめしています。
Q. グルーは複数種類を用意したほうがいいですか?
サロン環境やお客様の状態によって最適なグルーが変わるため、2〜3種類を使い分けられると対応の幅が広がります。
松風の場合、選び分けの軸は主に次の2つです。
- 施術環境:通常環境か、ヘアサロン・ラッシュリフト併用環境か(084/111 か 037/093 か)
- 施術スタイル:スピード優先か、操作性優先か(213 か 057 か)
環境が変わる予定がなくても、スタッフごとに手の速さが違う場合は、粘度違いを複数持っておくと教育がしやすくなります。
Q. LEDグルーと通常のグルーは、どう違いますか?
硬化の仕組みが異なります。
通常のグルーは空気中の水分に反応して硬化するため、完全硬化まで30分〜2時間かかります。一方LEDグルーは光硬化型で、専用のLEDライト(波長365〜460nm対応)を照射することで2〜3秒で完全硬化します。
持続期間目安も、通常のグルーが4週間前後であるのに対し、松風LEDは6〜8週間です。施術後すぐに洗顔や入浴が可能になるため、お客様の当日の予定を制限しません。
使用時は、通常のグルーより気持ち多めにグルーを取り、地まつげとなじませてダマがなくなったことを確認してからライトを照射してください。仮固定は瞬時に行われますが、2〜3秒しっかり照射して完全に硬化させてから、かき分けツイーザーを離します。
なお光に反応する性質上、通常の蛍光灯や日光でもトレー上で硬化が進むことがあります。施術中であっても、グルーを取り出すごとにアルミ袋へ戻していただくと長くお使いいただけます。
まとめ
グルー選びで最初に見るべきは粘度ではなく、セットタイム・完全硬化時間・施術環境の3つです。
粘度は操作性の指標であり、持続力とは別の話。持続期間は硬化方式で決まります。この点さえ押さえておけば、数字に振り回されずに、自分の施術スタイルに合った一本を選べるようになります。
そのうえで、もし迷ったら以下を目安にしてみてください。
- スピード重視 → The Glue 213(セットタイム1秒/完全硬化30分/5ml 2,255円・税別)
- 持続期間重視 → 松風LED 223 Black・222 Clear(持続期間目安6〜8週間/5ml 4,400円・税別)
- 完全硬化を最短に → 松風LED(照射2〜3秒で完全硬化)
- 操作性重視 → The Glue 057(粘度375mPa・s/5ml 2,255円・税別)
- ヘアサロン併設・ラッシュリフト併用 → The Glue 037 / 093
- 安全性の説明を重視 → The Glue 084(ISO 10993準拠試験クリア/5ml 2,255円・税別)
松風はグルーの製造から充填まで、全工程を日本国内の自社ラインで行っています。数値も、その測り方も公開する。使う方が自分で判断できる材料を出すことが、メーカーの役割だと考えています。
グルー選びで迷われている場合は、サロン専用サポートデスクへお気軽にご相談ください。施術環境をお伺いしたうえで、最適なものをご案内します。